同棲解消決意から引っ越しまで
ここを離れて新しい生活を始めるんだ!と決意した時にはすがすがしい気持ちだったけど、実際に引っ越し業者を手配して、引っ越し日が決まり、そこに向かっていくにつれどんどん寂しくなってきました。
友達に愚痴ったり姉に話を聞いてもらったりしていると、もう吹っ切れたような気もr地になっていたけど、人間の気持ちってそんなに簡単単純じゃないんですね…。
友達の家に向かうバスの中でハンバートハンバートの「ぼくのおひさま」を聴いていたら、涙が出そうになり「全然平気じゃない…」という言葉が頭に浮かんで止まらなくて。
平気平気…と思おうとしてただけなのかも。あー…わたし平気じゃないんだと気づいたのでした。
愛おしい猫たちとの生活を捨て、この家を出ていくことが本当によかったんだろうか。
こざかしい言葉で彼をののしってしまった、あの夜。
分かってほしくて、理解してほしくて、それがうまくできなくて深く傷つけてしまった。
分かってほしいって思うってことは、彼のことが好きだったんだなあと今更になって気づいたり。
もっと助けてほしい時は「助けて」って言えたらよかった。
小さなことでも、言いたいことは素直に伝えられたらよかった。
もっとちゃんと「好き」って言ってあげればよかった。
そんな後悔ばかりがずっと頭の中を巡った。
でも、今からじゃもう駄目だとわかっていました。
優しい言葉をかけてもらいたいのに、体調が悪い時には心配してほしいのに、たまには私の話も聞いてほしいのに、そうしてもらえなかった。
出会った当初は、本当に優しくて言いたいことを言えないわたしの気持ちを汲んで話を聞いてくれる人だったけど、今のこの状況で彼と結婚したり子供をもうけたいと思うことは難しかった。
お互いが好きなだけじゃ、だめなんだなぁ結婚は…と思いました。
彼が1ケ月の出張に行っている間に、わたしは大物の家具などの実家への引っ越しは済ませ、最低限の荷物でのこりの数日を過ごしながら猫の世話をして、彼の帰りを待ちました。
その間も、たくさん不満があって別れることに決めたのに、一人になるときめてからは楽しかった思い出やいいことばかり思い出しました。
最後に同棲した家を出る日。彼は「ひとりで荷物まとめるの大変だったでしょ。手伝えなくてごめんね」と。出ていくわたしに言ってくれました。
そして「辛かったことを思い出してなかったことにすればいいやって思ったけど、楽しかったことばかりが頭に浮かんだ…」と言われ、最後は同じ気持ちだったんだなあと知り、皮肉にも最後の最後に通じ合えた気がしました。
もうだめだと頭では思いながらも、未練がないと言ったら嘘になる、そんなぐだぐだ終わりだったけど、終わってほっとしました。
よく手放したね、って自分をほめてあげたい。
長かったけど、終わってよかったんだと思いました。
同棲解消ってとってもエネルギーの要る作業だと知りました。